いつものパターンで、剣に強いが情と義理に弱い主人公。慕って慕って待つ美しい恋女房。男の自分は、主人公に己を被せます。そして、彼女を”みつ”に重ねたいんですけどねぇ。今の女の人は、「”みつ”って、おばかさんじゃん。」って、言うのかも知れませんね。確かに、現代にでは、絶滅危惧種でしょう。
草雲雀は、コオロギの仲間です。コオロギよりも、ズーッと小さいです。コオロギは、石の下などの地べたで鳴きますが、クサヒバリは、草や小さな木の上で、小さな声のフィリリィリーと鳴きます。臆病なので、捕まえるどころか、見るのさえ難しいです。昔は、東京でも鳴き声をきけました。
鳴くのは、オス♂だけです。ですから、メス♀のみつは、清吾を偲んで鳴かないんですけどね。葉室麟は、それを分っています。虫の世界では、大抵、♀が♂より大きくて、強いです。
小泉八雲は、クサヒバリを愛でる日本人の感性を賞賛しています。こんな小さな虫に、大空に舞い謳うヒバリを与え草雲雀と名付けたのです。
浪人若さまは、はっきり言って、全く面白くありません。筋書きも、人物の個性も、出来ていません。 唯一、付家老・又兵衛だけは、こんな嫌なジジィ居たっけなと、思わせます。だけど、今月、続編が出ているんですよね。
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