門仲ギャラリー 店主 ブラ歩き

絵画と野鳥とお酒と書籍・・なんでも興味あることを書きます

この君なくば 葉室麟

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先頃、「散り椿」の映画を二人で見ました。葉室麟の作品を読んでいると、映像化したくなるのが、理解できます。色が静かに、舞台を染め上げています。それも、日本人の心に持っている静かな色です。散り椿は、紅色が愛しい人への心を秘めています。この作品の竹の緑は、清々しくも常に変わらない強い色を籠めています。葉室の色は、動きに意味があります。すとんと落ちる椿ではなく、はらはら散る椿は静かな愛の象徴です。 この作品の、風に揺れる竹の葉は、時の流れに抗する愛への想いでしょう。本当に、早く逝きすぎでした。◎

 

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