「おれは一万石」の7巻目。千葉北部の小藩高岡藩に入り婿に入った正紀の悪戦苦闘に身につまされます。何時も資金繰りに追われる中小企業の養子経営者と同じ立場です。一万石は、大名の最低石高です。一寸のミスで、一石でも減らされると、大名家でなくなります。無理解の婚家・意地悪な親会社の重役そして足を引っ張る同業。そうです、時代設定が違っていますが、現代も同じです。 理解者・仲の良い同志に救われながら、崖っぷちを歩きます。まぁ、物語ですから、最終的には切り抜けて行くのが分っているから、ゆったり読めるのです。主人公の努力を見習わなければ、なんても思いながら。でも、頭に来るのは、最後はサンタさんみたいな救いの手です。現実では、そんなのありませんよね。安直すぎるパターンです。でも、50年も、画商で暮らせて来たのだから、自分では理解していないけど、サンタさんの手助けがあったのかも。◎
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